7/10 2021年度日本認知症ケア学会・読売認知症ケア賞 「実践ケア賞」を受賞しました

認知症医療や介護に取り組み、功績のあった個人や団体に贈られる「日本認知症ケア学会・読売認知症ケア賞」(日本認知症ケア学会主催、読売新聞社特別後援)にO―ネットの受賞が決まりました。2004年に創設された同賞は、今年度で17回目。研究等を称える「功労賞」と、現場での活動を評価する「実践ケア賞」があり、O―ネットは「実践ケア賞」を受賞しました。
7月10日読売新聞に紹介記事が掲載された同賞。賞状・メダルの他、副賞10万円が贈られます。
O―ネットの受賞は、オンブズマン活動を通して施設で暮らす認知症高齢者の方々に寄り添い、安心して心豊かに暮らせるよう地道な取り組みを続けてきたため。市民自らがボランティアで施設に関わり、心和むひとときの創出に努め、身体の不調の気づき・居住環境の工夫など、よりよい施設生活の改善に貢献してきたことが高く評価されました。
オンブズマンの活躍と活動施設のご協力により得られた受賞を皆で喜び合うとともに、今後に向けての励みにしたいと思います。

2021年度日本認知症ケア学会・読売認知症ケア賞 「実践ケア賞」

〈読売新聞オンラインより〉

認知症の人に対するケアの充実が社会の重要課題となる中で、認知症の医療や介護に功績のあった個人や団体に贈られる「日本認知症ケア学会・読売認知症ケア賞」(日本認知症ケア学会主催、読売新聞社特別後援)の受賞者が決まった。長年の取り組みをたたえる功労賞に1人、現場での活動を評価する実践ケア賞に3団体が選ばれた。賞は2004年に創設され、今回で17回目となる。


◆介護施設巡り橋渡し役…NPO法人 介護保険市民オンブズマン機構大阪

2021年7月10日読売新聞朝刊に掲載

介護保険制度が始まった2000年に発足。認知症の人とのコミュニケーションなどについて学んだ「介護オンブズマン」が介護施設を訪問し、より良い施設運営や利用者の生活の質向上を支えてきた。

「オンブズマン」はスウェーデン語で代理人や代弁者を意味する。代表理事の三木秀夫さん(66)は「活動のモットーは『橋渡し役』です」と話す。

介護オンブズマンは2人1組で施設を定期的に訪ね、利用者の話を丁寧に聞き取る。言葉で伝えるのが難しい利用者には、表情にも注意を払う。その中で気付いたことを施設側に伝え、生活環境やサービスの改善につなげている。

大阪府内の特別養護老人ホームを訪問した際には、福岡県出身の利用者が好きな地元の料理を聞き取り、施設側に伝えた。実際に提供したところ、利用者は涙を流して喜んだという。

介護オンブズマンは現在約50人。家族の介護を経験した人が多く、看護師やケアマネジャーの経験者もいる。10年以上活動を続けている人もいるという。

三木さんは「認知症の人の気持ちを代弁して施設側に伝えることで、より良い老後の生活を支援していきたい」と話している。