内容別の傾向・課題と具体例を簡潔に提示

2013年3月発行/A4判、44ページ・550円
2011年度の1年間、オンブズマン活動を通して施設に伝えた事例を総括し分析した報告書です。
O-ネットでは、これまで10年間培ってきた経験と実績をもとに、2011年度からは事例に細かな分類番号表を設けました。それに基づいてまとめた報告書が本書です。対応事例数は1127件。それらを介護に火くぁるソフト面と、生活環境にかかわるハード面に大別。さらにソフト面では排泄・食事・入浴・車椅子など14項目に、ハード面では居室と共用空間の2項目に分類しました。また、「迅速かつ随時の排泄介助」「身体に合った車椅子の提供」「身体拘束の全廃」「外気に触れる機会の提供」など、施設生活の質向上に欠かせない24項目を「重点項目」に設定。それらの事例については特に意識して経過を追うよう努めました。
分析の結果、全般の改善率は平均70%と高いものの、「重点項目」に指定されている「身体拘束」の改善率は36%にとどまりました。「身体拘束」が一部の施設では、依然、根強い課題であることが浮き彫りになりました。