オンブズマン研修会・外部評価調査員勉強会を開催しました

日時:2023年4月22日(土)
13:00~13:45 オンブズマン連絡会
13:45~14:30  研修会(オンブズマン・調査員合同)
14:30~16:00 調査員報告会

コロナ禍での外出支援の苦心とその実り
グループホームみやび・管理者 桝野貴至さん

〇ADLが低下し認知症も進行

みやびは羽曳野市にある3ユニットのグループホームです。2003年の開設以来、入居者の今までの暮らしの継続と、レクリエーションや外出などの楽しみを多く持つことを大切に、ケアに取り組んできました。
コロナの蔓延や大阪府の自粛要請は、みやびの生活環境を一変するものでした。自粛が原因だと一概には言えませんが、コロナ禍が長引くにつれ、入居者のADLの低下や認知症の進行なども見え始めました。
一方、ユニット毎のADLには差があり、活動内容も各々のユニット任せになっていました。そのため比較的活動に積極的なユニットと感染防止を重視するユニットでは、職員の意識にも差がみられました。また、社会的に外出控えが続く中、世間の目を気にして外出に消極的な意見もありました。

〇トライしたら笑顔が増えた

「感染対策に追われる中で、活動を再開する必要性はあるのか」「でも自粛後の入居者の状態変化をどう考えるのか」「コロナ禍でもできる活動はないのか」…。リーダー会議で回を重ねて話し合う中、徐々に職員の意識に変化が表われ出しました。散歩やドライブなどを少しずつ始めると、入居者・職員ともに笑顔が増え、入居者も暮らしに前向きになりました。
みやびでは、家族の理解も得ようと「外出による感染リスク」と「自粛で生じる身体機能の低下」について、文書や口頭で丁寧に説明。家族からも理解を得る
ことができました。
コロナ禍により、今まで当たり前にやってきたことの大切さを実感するとともに、新たな気持ちで外出支援に臨めるようになりました。「施設に入居しても、自分らしい暮らしが継続できる」。このことを家族や地域の人々に広く知ってもらいたいと思っています。