改善率は上昇!施設の熱意を後押し

2010年3月発行/A4判86ページ・1,100円
2007年度と2008年度の事例集に掲載された高齢者施設(特養47施設)の事例、全1599例を対象に分析。前回(2005年度・2006年度事例分析)の傾向との比較も行っています。
今回の事例分析では、職員の確保が厳しいなか、施設の努力もあって全体的に改善率がアップ。特に「外出」や「楽しみ」については未改善率が前回に比べ10%前後減少するなど、オンブズマンが継続して要望を伝え続けることが施設の背中を押し、利用者満足につながっていることが感じられる結果となりました。また、「診察・治療」では、未改善の事例件数が124件中7件と少なく、施設が利用者の訴えに真摯に対応していることがわかりました。一方では、年々「車椅子」に関する事例が増加。座りっぱなしによる体の痛みの訴えや、事故につながりかねない不用意な操作をしている事例も見られ、いっそうのきめ細やかな対応が求められます。
「大阪府福祉基金地域振興福祉助成金」の助成を受けてまとめた本書。人生の最晩年を安心して心豊かに暮らしていくには、施設及び利用者に「何が求められるのか」についても追究しています。