「介護施設」とひとくちに言っても、実際に行われている介護サービスの質は施設によって異なります。自分が「利用したい」と思える施設に入るには、元気なうちから、どんな施設を利用したいと思っているのか、ある程度の要望を家族や身近な人々に伝えたり書いたりしておくと、託された人もそれを参考にして施設を選んでくれるのではないでしょうか。
一方で、動けるうちにさまざまな施設を見学し、ある程度、自分の施設生活をイメージしておくことも必要です。そうすることによって、「個室がいい」「異性介助は困る」「選択食のあるところへ」など、具体的な要望も明確になるはずです。また、家族も入居申し込みを行うにあたって、当事者の意向を知っておくと、その人に合った施設かどうか判断しやすいものです。もちろん家族も、快適に暮らせる施設かどうかを見極める「見る目」は養っておきたいものです。
では、実際の見学ではどんなポイントを押さえればよいのかについて、介護オンブズマン活動を通して培ってきた経験を踏まえて、お伝えしましょう。